【第5話】半年間の説得と対策を重ねて免許返納大成功! 〜予想外の敵の乱入〜
予想外の“母”参戦――「父の味方になる」!?
熟年離婚をした両親ですが、離れて暮らす母が「車も免許も手放させるなんて可哀想じゃない?」と父を擁護。
- 「もうあの人とはやっていけない」と言っていたのに、なぜここで父側の肩を持つ?
- 「免許返納させないと、大変なことになるわよ。知らないわよ」と散々言っていたのに、なぜ?
- もしかして、母は父に“恩を売る”ことでなにかのメリットを得ようとしているのか…?
この時には真相は分かりませんでしたが、高齢者元夫婦の心理は複雑。いがみ合って別れても、第三者(子ども)が強く出ると逆に結束してしまうケースは案外あるのです。
最終的な決め手は「父自身の覚悟」
そんな波乱がありつつも、結果的には父が自主的に警察署で免許返納を済ませる展開となりました。
- 廃車は事前に手続きし、すでに父の手元には車がない状態
- 免許がないと身分証明が…という不安を解消するため、運転経歴証明書の取得を一緒に確認
- 「運転にも車にもう未練がないよ」と父がポツリと言った瞬間、姉弟ともども肩の力が抜けました。
私たちが得た成功ポイント・失敗ポイント

成功ポイント
- 兄弟姉妹が同じ目標でまとまった
- 意見の相違がないため、父が誰を頼っても誰を泣き落そうとも「免許返納」の方針は変わらない。
- 感情的な衝突を回避できる“役割分担”
- 私が厳しく言った後は、弟たちがフォローするなど、飴と鞭を使い分けた。
- 具体的な代替案の提示
- デマンド交通、タクシーの割引制度、徒歩圏内に住み替えなど、人生設計全体を考慮。
- 本人に“現実”を客観視させる工夫
- 動画や試乗体験など、数値や言葉ではなく“自分の姿”に気づかせた。
失敗ポイント
- つい暴言が出てしまうほど感情をむき出しに
- 「話が通じなさすぎる」と思っても、言い過ぎると親子関係が決定的に亀裂しかねない。
- 親の気持ちに寄り添いきれなかった
- 遅い年齢で取得した免許=父の努力の証を軽んじたため、父のプライドを強く傷つけた。
- 母の出方を想定していなかった
- 離婚問題が絡むなど、家族関係が複雑な場合は当事者外の“味方につく人”の存在を想定しておく必要がある。
読者の方へ贈るアドバイス
- 周到な準備:家族間で方針を統一し、代替手段や経済負担など、具体的にシミュレーションしておく。
- 説得の“見える化”:事故データや動画を使って“他人事”ではなく“自分事”と実感させる。
- 期限を切る:免許更新や健康診断などの節目を利用し、「○月末までに検討」など、先延ばしを防ぐ。
- 最悪のシナリオを共有:「もし事故を起こしたら、家族はどうなるか?」を現実的に伝える。
- 息切れしないチーム戦:一人で背負わず、兄弟姉妹・専門家・親戚・友人など多方面の協力を仰ぐ。
もし事故が起きてしまったら…
仮に親が高齢ドライバーとして事故を起こし、加害者となった場合、加害者家族の負担は想像以上です。
- 大きな賠償金が発生する
- 親が刑事罰を受ける可能性
- 被害者や被害者家族との長期にわたる交渉
- 周囲の批判・視線
- 子どもや孫の将来への大きな影響
「もっと早く免許を返納させていれば」と強く後悔する人がほとんど。後悔先に立たず、取り返しのつかない事態を防ぐためにも、早めの行動が肝心と痛感しています。
まとめ 〜親子の愛情は「対策」で守れる〜

免許返納問題は、高齢の親にとっては自立や誇りの象徴を失うようなもの。子ども側も「無理やり奪うような後ろめたさ」を感じるため、互いに素直になれないケースが多いです。しかし、事故が起きてしまってからでは遅い——。
被害者も被害者家族もつくらない。加害者家族もつくらない。親子関係を守るためにも、説得と対策はやりすぎなくらいがちょうどいいと今では思います。
私の場合、父との最後の半年間は修羅場続きでしたが、あのとき本気で動いて本当によかったと感じます。大切な家族や、これからの孫世代の未来を守るためにも、一歩踏み出してみてください。
次回は今だから思う気づきなどをまとめたいと思います。