発達障害当事者とかまってちゃん・察してちゃんの恋愛結婚に『自分取扱説明書』があると良い理由

人間関係

「かまってちゃん」や「察してちゃん」の方が、恋愛相手やパートナーとしてASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如・多動症)などの特性を持つ人と付き合ったり結婚したりすると、どんなことが起こりやすいのでしょうか?

それぞれの特性が関わり合うと、コミュニケーション上のすれ違いやストレスが生じやすいと言われています。今回は、ASDやADHDの特性があるパートナーと「かまってちゃん&察してちゃん」の組み合わせが難しくなる理由と、うまく乗り越えるヒントを探ってみましょう。

1. ASDの特性を持つパートナーの場合

■ 感情を「察する」のが苦手

ASDの特性がある人は、相手の感情や意図を察するのが難しいことがあります。

  • 察してちゃん のように「言わなくてもわかってほしい」というスタイルの場合、ASDのパートナーは相手の不満や要求に気づきにくく、すれ違いが増える可能性が高いです。

■ はっきりしたコミュニケーションを好む

曖昧な表現や暗黙の了解といった、いわゆる“空気を読む”コミュニケーションが苦手な場合があります。

  • 「こうしてほしい」「これが嫌だ」ということを明確に言葉で伝えてもらえないと、大きなストレスを感じることも。
  • 結果として、察してちゃんとASDのパートナーでは、コミュニケーションがうまくかみ合わない場面が増えるかもしれません。

2. ADHDの特性を持つパートナーの場合

■ 注意力や集中力を維持しづらい

ADHDの特性がある人は、長時間相手の感情に集中するのが難しいケースがあります。

  • かまってちゃん が常にかまってほしさを、察してちゃんが常に感情のくみとりや先読みを求めると、ADHDのパートナーは疲れを感じたり、要求に応えきれずにストレスを抱えてしまうでしょう。

■ 衝動的な反応

衝動性が優位なADHDの人は、思ったことをすぐに口にしてしまったり、感情を瞬間的に表現することがあります。

  • 一方、察してちゃん は自分の感情をあまり言葉に出さないため、衝動的な相手の言動に戸惑ったり傷ついたりすることがあるでしょう。

■ 感情の整理が苦手

ADHDの特性がある人は、自分や相手の感情を整理するのが難しい場合があります。

  • かまってちゃん のように頻繁にかまってアピールをされたり、察してちゃんのように「気持ちを汲み取って先回りしてほしい」と暗に求められるとどう対処していいかわからず、ますます混乱してしまう可能性もあります。

3. 共通する課題と工夫

■ 明確なコミュニケーションを心がける

  • かまってちゃんや察してちゃんの対人傾向は、「(こちらの気持ちを)くみとってほしい・先読みしてほしい」という他人任せが前提があります。
  • しかし、ASDやADHDの特性があるパートナーには、できるだけストレートに気持ちや要望を伝えるほうが良いです。
  • なぜなら発達障害の特性があると――言葉になされていない相手の意図を――くみ取る・読み取る・先回りするといったことが非常に苦手だからです。「こうしてもらえると助かる」「これは苦手だからサポートして」といった具体的なコミュニケーションが鍵になります。

■ お互いの違いを理解して柔軟に対応する

  • ASDやADHDの特性による考え方・行動パターン、そして「かまってちゃん」や「察してちゃん」の心理的傾向は大きく異なる場合があります。
  • 双方が「どういう点でストレスを感じやすいのか」を理解し合い、必要なサポートや距離感を話し合うことが大切です。

4. 2人で「自分取扱説明書」を作る

■ 自分をわかってもらう工夫

  • 特性や性格上の特徴、苦手なことや嫌いなこと、してもらえると嬉しいことなどを「自分取扱説明書」としてまとめておくと、お互い理解しやすいでしょう。
  • ASD・ADHDに限らず、誰しもが本当は「自分はこんな人です」というマニュアルを頭の中に持っています。文字や図式にまとめるだけでも、相手に伝わりやすくなります。

■ 言葉にするのが苦手なら、書く・描く方法も

  • 「口頭で説明すると感情的になってしまう」という人は、メモに書いたりイラストにしたりするのも一つの手です。
  • 自分を客観的に見る機会にもなり、相手とのトラブルを未然に防げる可能性が高まります。

■ 相談者や患者さんに依頼されて実際に作成した取説の例 

5. まとめ

ASDやADHDの特性を持つパートナーと、かまってちゃん・察してちゃんが関わるとき、双方の「分かってほしい」「言わないとわからない」という差が、ストレスの原因になりやすいのが現実です。

けれども、お互いが違いを理解し合い、「言葉で伝える」努力や「自分取扱説明書」を活用した共有の場を設けることで、関係をより心地よく進められる可能性は十分にあります。

「発達障害の特性があるから大変」「察してちゃんだから無理」と決めつけず、柔軟な姿勢でコミュニケーションを工夫してみてはいかがでしょうか。誰もが持っている個性が少しずつ理解され、よりお互いを大切にできる関係が築けることを願っています。

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