「毒親」が使いがちな「あなたのためを思って言っているのよ」というセリフは、表面上は子どもの利益を考えているように見えますが、実際には親自身の価値観や支配欲が含まれていることもあります。
これを良い親が言う場合、同じ状況でも言葉や態度が大きく異なります。
良い親の例
子どもに寄り添い、相手の感情や状況を尊重しつつアドバイスをします。
- 「どうしてそうしたのか教えてくれる?」
まず子どもの意見を聞き、対話から始めます。 - 「あなたがそうしたい理由を聞かせてくれる?」
あたまから否定せず、子どもの意見に耳を傾けます。 - 「私が気になったのはこういう部分なんだけど、どう思う?」
親の考えを伝える際も押し付けず、意見を交換する姿勢を示します。 - 「私があなたの立場だったらこう考えるけど、最終的に決めるのはあなたの自由だよ」
最終的に愛情やサポートを伝え、信頼関係を深めます。 - 「あなたが選んだことなら応援するよ。迷ったらいつでも相談してね」
子どもの選択を尊重しつつ、必要なときに手を差し伸べる姿勢を示します。 - 「あなたがこれを選んだ理由を教えてくれる? まずはそれを聞いてみたいな」
子どもの選択を尊重し、背景や考えを理解しようとする姿勢を示します。 - 「何か助けが必要なら遠慮しないで教えてね。1人で抱え込む必要はないからね」
子どもに安心感を与え、困ったときに頼れる存在であることを伝えます。
「あなたのために言ってるのよ」を解説
毒親でなくても、親はついつい「大切なところを省略して」このように言ってしまうことがあります。
とくに習い事や部活動、進路を決める時なんかについ…ね。言わないように細心の注意を払っておりますけれど、うっかり言いそうになることがないとは言えません。
このセリフを言うから毒親と決めつけるのではなく、良い親もふつうの親もついつい「子どもを思うあまりに言ってしまうことがある」ということをお子さんは心に留めておいてもらえたらと思います。
毒親はなにかにつけて、このようなセリフであなたの行動や思考をコントロールします。
しかし良い親もふつうの親もついつい言ってしまうことがあります。けれど、毒親と大きく違うのは話し合う余地や聞く耳も持ち合わせています。どうせ言っても無駄だ、言ったってわかってくれないと決めつける前にあと1回だけ、親の聞く耳を立たせてみませんか?
親御さんへ
「あなたのために言ってるのよ」このセリフは、子どもが次の一手を出しにくい「これ以上話しても無駄だ…」と思わせてしまう支配的に聞こえる言葉です。
ついつい言ってしまいそうになる気持ちは痛いほどわかりますが、そこはいったんグッと堪えて、お子さんが本音や本心を言い出しやすい言葉に置き換えてみませんか?