ADHD特性に寄り添った片付け術❶:片付けのスタート地点はどこ?

発達凸凹・発達特性

ADHDの特性を持つ女性から『リモートお片付けの依頼』が入った。
💬どこから手を付けていいのかわからない
💬「自分に本当に合った」片づけ術があるならやってみたい
💬でも部屋を見せるのは嫌、写真や動画に撮って見せるのも嫌
▸彼女は言った「今のところは趣味の創作物ほかで床がほとんど見えません」と。

スポンサーリンク

発達特性による片付けの困難:5つのタイプと解決のヒント

片付けが苦手な方を5つのタイプに分類し、それぞれの特徴と解決策を考えてみましょう。

片付けたいけど困っているタイプ

  • 手を付けられないタイプ:どこから始めればいいのか分からない
  • 完璧主義タイプ:始めたら徹底的にやらないと気が済まない
  • 継続できないタイプ:色んな片づけ術を試すが、片付いた状態を保てない

片付けたくないタイプ

  • 諦めタイプ:誰も訪問してこないし、片付ける必要性を感じない
  • 自分を受け入れているタイプ:散らかっている状態が自分らしいと感じている
真由先生
真由先生

今回のコラムは、特に「片付けたいけどできない」方々に焦点を当てています。


私の身近にはADHDやASDの特性を持つ友人が多く、片付けに悩む人も少なくありません。

例えば、親友はどこから片付ければいいのか分からず完璧主義で手が止まってしまうし、別の友人は片付け術をいくつも試すけれど効果が続かない。また、裕福な知人はプロのハウスクリーニングを利用しているため、片付けを他人に任せています。

しかし、そういった特別なケースを除けば、多くの人は「片付けたい」と思いつつも、適切な方法を見つけられず立ち止まっています。

片付け相談の事例:どこから始める?

ある日、ADHDの特性を持つクライアントから「通話だけで片付けを手伝ってほしい」という相談が寄せられました。彼女は片付けのスタート地点が分からず、いくつもの片付け術を試しても続けられないという悩みを抱えていました。

「お部屋の写真は見せたくない」「ビデオ通話は嫌です」という彼女の要望に応えるため、まずはヒアリングを重ねて彼女の部屋の間取り図を頭の中に描きました。

そして、片付けの基本である「動線の把握」と「余計なアクションを減らす」ことから取り組みました。

スポンサーリンク

「床が見えない状態なんだよね?」
「はい」
「歩きにくい?」
「はい(笑)」
「じゃあとりあえず床を出して歩けるようにしようか」
「お願いします」

床を占拠している物をざっくりグループ分けして把握する

「床を占拠している物ってなにがあるの? 共通点あるでしょ?」

「趣味のもの…」「服…」「書類」
「仕事の書類とか…」「ほかには…カバン」「文房具はいっぱい…」

「床に?」
「はい…」
「踏んだら痛そだなー笑」
「(笑)」

ADHD特性による片付け中断のサイン

発達障害の特性を持つ人に何かを教えるときは、常にその人の頭の中の「残量」を確認しながら進めることが大切です。彼女の場合、「うん」「はい」としか言わなくなったら、もう脳に疲労がいっぱいで、それ以上は無理だと判断します。

どんな人でも、得意ではないことに挑戦するときは、緊張して頭や体が固まってしまいます。特にADHDの特性を持つ人にとっては、途中で止める勇気を持つことがサポーターに求められます。

「今日は終わり!よく頑張りました!」この一言が、次につながる大きな力となります。

オマケ(想像上の散乱っぷり)

ADHD特性があって片付けたいけど自分1人では片付けられない…! そんなときはビデオ通話を使った『リモートお片付け』にご相談くださいませ。

今回の記事が良い内容だと思われたら下記のボタンを押してくださると嬉しいです。1人でも多くの生きづらさをもった人たちに「メッセージが届いてくれ!」と思って書いています。

発達障害ランキング
発達凸凹・発達特性
✍私が書きました
一 真由


心療内科|「心と体」に寄り添い続けて20年。「支える側」を支えたい。当事者には寄り添いたい。ヒアリングをとくに大切にしています。


✓毒親/虐待/機能不全家族 ✓ASD/ADHD/アスペルガー ✓アダルトチルドレン(AC) ✓新型うつ/社会不安障害 ✓不登校児相談 ✓虐待連鎖断ち ✓社会復帰認知の歪み


私が信じるに値するかどうかに不安がありましたら、Gift[App Store][Google Play]のなかで「カウンセラー真由」を探してください。

できればあなたの小さなSOSと「本当は前を向きたい」という思いに気づきたいのです。

一 真由をフォローする
シェアする
スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました