自己導尿の失禁を減らす☆膀胱キャパ管理スタート

二分脊椎症
画像クレジット「ODAN」


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二分脊椎とASDの32歳の女の子[11]膀胱のキャパを知る!

奏多さんにヒアリングをすると3つの問題点がみえてきました。

  1. 導尿を1日5~6回などの「目安」で行っている点
  2. 導尿を「〇時間ごと」などの「時間割」で行っている点
  3. 勤務時間中に自己導尿がしづらい(離席できない)点

奏多さんが私に3度のHELPを求めてきた頃、彼女の自己導尿や失禁に対するストレス値は非常に高かった。

自身が目を覚ました朝6時から就寝前の23時過ぎ頃まで、

  1. 導尿へのいらだち。
  2. 失禁へのいらだち。
  3. 失禁をとがめる母へのいらだち。
  4. 病気を理解してくれない職場のいちぶの人たちへのいらだち。

彼女の愚痴が途切れることがなかった。「仕事できてるのかしら」とこちらに気になるほど、勤務中であるはずの時間にもメッセージが届いていた。

とにかく失禁――自分の意思にかかわらずに排泄されてしまうこと――の回数を減らさなければ、奏多さんのストレス値を下げることができないばかりか、彼女の「自尊心」を本来あるべき位置に戻すこともできない。

かくして、心と身体の不調が専門の私が選択した方法は1つ。
似たような問題を解決できた人達から成功談や創意工夫を教えてもらうのがもっとも近道だ。

餅は餅屋、自己導尿は自己導尿ママ達に

はじめまして。
突然のことで申し訳ございません。

弊クリニックは心身が専門でございますが、患者様のなかに顕在性二分脊椎症の自己導尿や失禁に非常に悩んでおられる成人女性32歳がいらっしゃいます。

正直に申しまして私は専門外であるのですが、経験談やご助言、お知恵を拝借できないかと連絡を差し上げました。

お子さんの自己導尿に試行錯誤なさった経験のあるママさんと、小児脳腫瘍の摘出後からしばらくの間、お子さんの排尿管理を続けてきた親御さんのお三人に連絡を取り、“生きたアドバイス”をいただけることになった。

そのかたは現在どんなタイミングで自己導尿をされてるんでしょうか?

「勤務中の離席は難しいらしいのですが、導尿は1日5~6回、〇時間毎といった時間の区切りで行っているようです」

「それでうまくいってるんですか?」
「いってないようで、毎日イライラしたり落ち込んだりがすごいです(笑)」
「でしょうね~(笑)」

「私はいわゆる門外漢なので、素人がなにをと思われるかもしれないのですがいったん考えを述べても良いですか?」
「どうぞどうぞ、先生のお考えに私たちもヒントをいただけるかもしれませんので」

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まずは自身の膀胱の許容量を知ること

膀胱の許容量は児童、成人、男女差など個人差が大きいため、「対象者個人」の膀胱の許容量を知るところからがすべての始まり――。

「だと思っているんですけど、どうでしょうか」
「さすがですね、先生」
「ありがとうございます///」

難しく考える必要はなく、

⦁ 許容量を超えればあふれる。
⦁ 許容量ギリギリだとなにかのはずみ(くしゃみなど)であふれる。
許容量の7~8割で自己導尿をするのが理想的

「小難しいことは抜きにしてシンプルに考えれば、これだけのことだと思うんです。あふれさせない…つまり失禁にならないための方法って」
「ほんとそうなんです(笑)」

・成人の膀胱の許容量は平均すると400~500ml。
・人が尿意を感じはじめるのはだいたい250~300mlと言われている。

奏多さんのばあいは二分脊椎により尿意を感じることが難しいので、400mlも溜めるわけにはいかない。

300mlを彼女の膀胱の許容量として考えていこうと思います

いいと思います! それとですね、先生。奏多さんに食事と飲料摂取の記録を毎日きちんとつけてもらった方がいいと思います

「ほーほーほー! それいいですね! 時間もきっちり、量もきっちり計測
「慣れるまでは大変かもしれないんですけど…」
「やらせます、やらせます(笑)お尻叩いてやらせます」

「うちの子の排泄管理をしていた頃のノートがありますので、写真に撮ってメールでお送りします。よければ参考になさってください」
「うわあ、ありがとうございます。すっごく助かります!」

やらせましょう、やらせましょう。
きっちりしっかり計って記録させましょう!

二分脊椎症
✍私が書きました
一 真由


心療内科|「心と体」に寄り添い続けて20年。「支える側」を支えたい。当事者には寄り添いたい。ヒアリングをとくに大切にしています。


✓毒親/虐待/機能不全家族 ✓ASD/ADHD/アスペルガー ✓アダルトチルドレン(AC) ✓新型うつ/社会不安障害 ✓不登校児相談 ✓虐待連鎖断ち ✓社会復帰認知の歪み


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できればあなたの小さなSOSと「本当は前を向きたい」という思いに気づきたいのです。

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