皆がふつうにできることができない理由

発達凸凹・発達特性

クリニックに来院される患者さん、当ブログ「あたらしい今日」の相談者の方々の中にも時々いらっしゃるんですけれど

皆ができることがふつうにできないから、自分は発達障害だと思う

病院で発達障害の診断が下りました。やっぱりなと思いました。皆ができることができないですもん…

これらの申告をはなから疑ってかかることはありません。しかしカウンセリングをしていくうちに違和感が生じることはままあります。

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「ズレがない」という違和感

その違和感の正体は、コミュニケーション中におぼえる微妙な「ズレ」。もしくは「ズレがない」ということ。この道20年のキャリアがあるので「ズレ/ズレがない」には敏感に気づきます。

発達障害(ADHD、ASD等)があるから、皆が苦労やつまづきなくできることができないというのは確かにあります。でも、ADHDやアスペルガー等の障害「は、ない」のだけど、委縮したり肥大している脳が原因で皆がさらりとできることができないということも往々にしてあるんです。

ADHD、ASDじゃなくて脳の変形かもしれない

前回の記事↓の中でも書きましたが、

●たとえば…聴覚(耳)をつかさどる脳が変形している場合、「強い口調や強い語気」で指示をされると、恐怖やトラウマがよみがえり、その指示がまったく耳に入らなかったり記憶に残らなかったりして→指示どおりできない

●たとえば…視覚を(目)をつかさどる脳が変形している場合、見て覚えることが苦手だったり、間違い探しが苦手だったり(逆に得意だったり)、

●たくさんの文字や文章が並んだ資料や、目が合った状態で説明を受けたりすると、恐怖やトラウマがよみがえり委縮したり過緊張が起きてしまって→指示どおりできない

真由先生
真由先生

ね? ADHDやASD(旧アスペルガー)の人が持っていることが多いとされている特性にちょっと似ているでしょう?

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WISCやWAIS検査で発達障害はわからない

病院でWAIS検査をうけたんだから、自分はADHDで間違いないはずなんです!!

と患者さんから言われることもあります。いやいやいや、ちがうよー! 本当によく誤解があるのですが、WISCやWAISなどの「知能検査」で、発達障害の有無はわからないんです。

全体的な知的水準を知るため。得意や苦手を調べるための検査です。

私は「検査済みADHD~」「検査済みASD~」な相談者や他院での治療に納得がいかない新規患者さんに対しては「検査結果の表があれば見せて」って言うことが多いです。

発達の凸凹の有無ではなく、検査結果で出された得意や苦手を見て家庭環境や育成環境をヒアリングしつつ、脳の変形(委縮や肥大)を推察しながら、カウンセリングやトレーニングを開始することが多いです。

WAIS検査は「今のストレス」が結果に出る、それってつまり?

でね? 多くの人って(幼いお子さんは別)WAIS検査をうける際にはストレス値が高いことが多いですよね? うまくいかないことが多かったり、不安が強い状態である種の救いを求めて~白黒はっきりつけたくて~検査をうけていることが多いと思うんです。

ADHDやASD「ではない」人がストレス値が高かったり、自分への不信感が強い状態で検査を受けるとどうなるか? 

ADHD傾向が強いとか、ASDの特性がありますみたいな結果が出てきやすいです。

なんだったら境界知能の可能性がある、とまで言われることも。

どうしてこんなことが起きるのか? 誤診では? その検査、意味ないじゃない!? と文句のひとつも言いたくなるかもしれないけど、そうじゃないのよ。

WISCやWAISの検査は「今の状態からみる結果」なんです。重複しますが、これらの検査をうける人はストレス値が高く不安が強い人が多いです。その状態から出た結果、ってこと。

真由先生
真由先生

うつ病になったら、100%の力が出せないでしょ?

真由先生
真由先生

パニック障害になったら、公共の乗り物が怖くて乗れないでしょ?

真由先生
真由先生

でも治ったら? 「一時的にできなかったことが、できるようになる」でしょ? 

心が元気になったりストレス値や不安が解消されて同じ検査をうけると、ぜんぜん違う診断結果が出てくることは結構多いんですよ。

だから私はカウンセリングを受け持つときに、未診断の自称はとうぜんのこと、診断済みのADHD/診断済みのASDと書かれてあったり言われても100%鵜呑みにすることなく、

私自身がその方を何度かカウンセリングしながら感じる「ズレ」もしくは「ズレがない」の判断を大事にして、その方にとっての生きやすい生活づくりのサポートができるよう日夜がんばっております。

脳の萎縮や肥大などの変形は、仕事や恋愛、その他さまざまなコミュニケーションにおいて「できないこと」や「苦手」「恐怖」「不安」→「自信のなさ」や過度な「依存」を生んでしまいます。

発達障害(ADHDやASDなど)の可能性があると言われたけれど、どうにもしっくりこない。あてはまるところもあるけど、まったくあてはまらないところもある…?!

と首をかしげたくなったら、一度ご相談くださいませ。平均3回のカウセリングで見破っちゃいます。

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✍私が書きました
一 真由


心療内科|「心と体」に寄り添い続けて20年。「支える側」を支えたい。当事者には寄り添いたい。ヒアリングをとくに大切にしています。


✓毒親/虐待/機能不全家族 ✓ASD/ADHD/アスペルガー ✓アダルトチルドレン(AC) ✓新型うつ/社会不安障害 ✓不登校児相談 ✓虐待連鎖断ち ✓社会復帰認知の歪み


私が信じるに値するかどうかに不安がありましたら、Gift[App Store][Google Play]のなかで「カウンセラー真由」を探してください。

できればあなたの小さなSOSと「本当は前を向きたい」という思いに気づきたいのです。

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